魯迅仙台留学120周年碑前献花式は10月28日仙台市魯迅記念碑前庭で魯迅関係者や実行委員会・日中友好協会関係者など150名が参加し行われました。初めに実行委員会を代表して佐々木謙代表(宮城県日中友好協会会長)が挨拶し、引き続き仙台市長、宮城県知事、東北大学総長、中国駐日本国特命全権大使、魯迅令孫周令飛がそれぞれ挨拶を行いました。その後碑前に参加者が献花を行い碑前献花式は終了しました。
碑前献花式終了後は仙台市国際センターに場所を変え講演会が開かれました。講演会では魯迅ご令孫である周寧さんが最初に登壇し、魯迅先生との思い出やお父さんがが紹興市とあわら市の友好都市締結に奔走したことなど話されました。続いて藤野厳九郎先生の出身地である福井県あわら市の大代紀夫あわら市日中友好協会会長は、魯迅の故郷・浙江省紹興市との交流事業や藤野厳九郎記念館などについて説明。仙台市日中友好協会との連携協定締結も発表した。
中国駐新潟総領事館主催の物語大会では、管轄4県の10団体から報告がなされた。地域的課題なども含めて素晴らしい報告がなされた。宮城県からは水戸理事長が宮城県日中友好協会の活動について報告がなされた。この中では石巻地区日中友好協会の中国語講座もありました。その後中日友好団体交流会に入りそれぞれ親睦交流を深め、これからの日中友好活動に向け新たなスタートをきりました。(記・木村)
2024年10月5日午後5時30分から「石巻市ささえあいセンター」で、温州市・石巻市友好都市締結40周年記念式典が行われ、その後会場を「いしのまき元気いちば2階元気食堂」に移して記念祝賀交流会が開かれました。石巻地区日中友好協会からは白井省三会長と斉藤敏子副会長が出席しました。温州市からは王軍常務副市長を団長に26名の訪問団、石巻市からは齋藤正美市長、遠藤宏昭市議会議長をはじめ40名、総勢66名が出席し石巻市の震災復興施設で40周年を盛大に祝いました。
記念式典では両市の友好を発展させる覚書の調印や、石巻市から温州市市民団体への感謝状授与、温州市から石巻市への記念品贈呈、そして石巻市から「渡波獅子風流」温州市訪問団から京劇の「貴妃酔酒」の上演で華を添えました。閉会は白井省三会長の「現在の日中間は政治も経済そして国民感情も良くないが、我々民間の積極的な交流活動で改善に努めたい。」と決意の挨拶をして記念式典から祝賀交流会に場を移しました。
祝賀交流会では、石巻市の夢のフードコート「元気食堂」の超鮮度・海鮮料理と石巻市の地酒の振る舞いや「雄勝法印神楽」温州市民訪問団の古琴演奏、石ノ森漫画館に映し出された温州市と石巻市の歩みの映像や河岸の風情に温州市民訪問団の皆さんの満足な笑顔を見ることが出来ました。
11月12日から16日には温州市への友好都市40周年記念派遣訪問団に白井会長が参加の予定で、訪問団の皆さんと共に石巻市と温州市の民間交流の発展に努めます。
2024年度石巻市国際交流協会の定期総会が10月5日石巻市「飛翔閣」において来賓や団体加盟・個人加盟など30名が参加し開かれた。
総会では三浦会長代行の挨拶に引き続き石巻市と石巻市議会からそれぞれ祝辞を頂戴し、議事に入った。報告議案とも異議なしで承認された。その後交流会に入り、参加した団体などから活動の紹介やイベントなどの話があった。この中では「石巻内モンゴル友好協会」が行うモンゴルと日本を音楽でつなぐ文化交流コンサートへの協力要請が印象的でした。是非多くの方の参加を期待しています。
第10回中国語講座は7月9日閉講しましたが、講座の参加者から謝恩会をという話があり、7月23日(火)午後6時から講師の経営する中国料理「雲雀」で受講生と講師、協会役員の14名が参加し開かれました。謝恩会では白井会長の講師への御礼と受講者の皆さんの出席率が高かったことなど挨拶があり会が進められました。中国語講座では自己紹介などなかったのでこの日は自己紹介や中国語講座への参加した経緯などについて発表しあいました。これまで知らなかったことだらけで、皆さんそれぞれ驚きを持って話を聞いていました。講師の韓劉培霞さんも石巻に来て26年が経ったということで、26年間当協会にご協力を頂いていることに改めて感謝・感謝です。
石巻専修大学国際交流センター主催の「交換留学生帰国報告会2024」が7月19日石巻市防災センターにおいて行われました。石巻専修大学の事務課より案内をうけ石巻地区日中友好協会から白井省三会長と木村正幸理事長の2名が参加しました。2023年度の受け入れ交換留学生は東北電力大学から5名、温州大学から2名の7名で、皆さんから帰国にあたっての報告をうけました。全員が日本語を学ぶことを目的に留学に来たようでした。全員が達者な日本語で報告をしていました。この1年間感じたことの話では石巻の人は優しい人ばかりでしたという感想がありました。報告会の終わりに輪田直子人間学部教授と国際交流センター長の水野純教授から挨拶がありました。両教授とも帰国しても次の世代の人や後輩に石巻でのことや日本でのことを伝えてほしいと話がありました。
次年度は東北電力大学から5名の留学生を受け入れる予定とのことでした。これからは石巻地区日中友好協会の活動にも参加して頂きたいものだと感じたところです。
第10回中国語講座は5月7日開講して7月9日に全10回の講座を終了しました。今回はスタート当初は14名の受講者でしたが、途中体調不良の方など参加できなかった人を除き12名で閉講式を迎えました。
全10回参加した方は7名となりこれまでにない高い出席率でした。今回の講座は連続して参加している方もおりましたが、レベルの高い講座でした。
閉講式にあたって白井会長からは「今年は石巻市と温州市友好都市締結40周年の年で、温州市への訪問も予定されていますので、こういった機会に講座で習った中国語を生かしてください。」と挨拶がありました。最後に会長から講師の韓劉培霞さんに記念品を贈り感謝すると共に、第10回中国語講座を終了しました。
7月3日付け「石巻かほく」と7月6日付け「石巻日日新聞」に定期総会の記事が掲載されました。
石巻地区日中友好協会2024年度定期総会は「石巻地区日中友好協会設立40周年、石巻市と温州市友好都市締結40周年記念」として6月
22日(土))石巻市「飛翔閣」において会員やご来賓など25名参加のもと開かれた。
冒頭あいさつに立った白井会長からは「日中間の互恵関係のさらなる発展を進めて行く。現在行っている中国語講座に関心を持っている市民は多い。中国への関心と興味を持つ人を増やしていかなければならない。」と述べた。
次に来賓として石巻市を代表して復興企画部 岡 浩部長からは「常日頃の石巻市における国際交流に協力されていることに感謝を申し上げます。温州市との友好都市締結40周年の今年は秋に若い世代間の交流やスポーツ交流を予定している。石巻市は出身地・性別関係なく全ての外国人の方を受け入れ安心して過ごして頂くこととしている。」と挨拶がありました。
引き続き中国駐新潟総領事館を代表して柏 燕秋領事から「今年は中国建国75周年の年だ。戦略的互恵関係の前進を図って行きたい。石巻市と温州市との長い友好に敬意を表すると共に、駐新潟総領事館としても40周年の行事の後押しをして行きたい。」と挨拶がありました。
来賓の最後に宮城県日中友好協会を代表して孫 成華副理事長から「県内各地区で日中友好運動している。石巻地区は先頭に立ってやっている。今後とも県内の友好運動を引っ張ていってもらいたい。」と挨拶がありました。
メッセージは石巻地区日中友好協会顧問の安住淳衆議院議員から寄せられ披露しました。
次に木村裕一さんを議長に議事に入りました。事業報告は木村理事長、決算報告は秋月理事、会計監査報告を高瀬監事がそれぞれ行い、承認を受けました。事業計画(案)を木村理事長が提案、予算(案)については秋月理事が行い質疑に入りました。採決の結果異議なしで承認されました。
総会の記念講演は白井会長から「これまでの中国、これからの中国新時代」と題し講演を受けました。今日までの日中間の様々な課題について統計を使いながら問題提起がありました。特に日中間の両国国民の意識感覚の違いや自動車の中国における販売台数など驚きがありました。また今後AIを中心とした第四次産業革命の時代に入っていくとの話は興味深いものでした。
交流会は門脇副理事長の乾杯の音頭で始まり、参加者の皆さんは短い時間の中親睦・交流を行いました。
閉会の挨拶を加賀副理事長が行い一本締めで総会を終了しました。参加された皆さん大変ありがとうございました。
第10回中国語講座の模様が5月15日付け「石巻日日新聞」に掲載されました。
2024年第10回中国語講座が5月7日開講しました。開講式では白井会長から「中国語に親しんでもらい、中国を訪問して頂きたい。この地域における民間交流の推進のため当協会への加入をお願いします。」と挨拶があり講座に入った。講師は前回同様韓劉培霞さんにお願いしました。今回の講座では日常会話を中心に7月9日まで全10回行われます。
第10回中国語講座を下記の通り開講します。内容は初級の講座です。中国語に興味のある方はこの機会に中国語にふれてみて下下さい。
1,期間 2024年5月7日から7月9日まで全10回講座。
<毎週火曜日午後6時から7時30分まで。>
前期 後期
第1回 5月7日 第6回 6月11日
第2回 5月14日 第7回 6月18日
第3回 5月21日 第8回 6月25日
第4回 5月28日 第9回 7月 2日
第5回 6月 4日 第10回 7月 9日
2,場所 石巻市かわまち交流センター
石巻市中央2-11-21 ☎ 0225-93-6448
※車で参加される方は斜め西向立体駐車場へ止めて下さい。
駐車料は無料で利用できます。
3,講師 韓 劉培霞さん(中国料理店「雲雀」を経営)
4,受講費 前期3,000円。後期3,000円で最初の講座の日にお支払い
下さい。
5,申込締切り 4月23日(火)定員は15名で先着順に受付ます。
申込は石巻地区日中友好協会事務局まで電話ないしメールにて住所
氏名、連絡先を記載の上申し込んで下さい。
6,中国語講座は石巻市の共催を頂いております。
7,その他 コロナウイルスは下火になったとはいえ、感染症対策には
配慮して行います。受講者の皆様も当日の検温など体調管
理に十分注意して頂きますようお願いします。
申込先事務局986-0873 石巻市山下町1-6-5-102(木村正幸)
☎ 090-2844-0548
eメール masayukimiy@ymail.ne.jp
2月19日に石巻日日新聞社に2024年春節祝賀会のことが掲載されました。
石巻地区日中友好協会設立40年・石巻市と温州市友好都市締結40周年記念2024年「春節祝賀会」を2月10日(土)石巻グランドホテルにおいてご来賓や会員など34名が参加し開きました。
春節祝賀会では冒頭能登半島地震で被災された方々への黙祷を行いました。主催者を代表して白井会長からは「政治的には厳しい状況が続いている。経済的に対中貿易も減っているが民間交流を進め官に影響を与えていかなければならない。今年は石巻市と温州市友好都市締結40周年と中国建国75周年でもあり交流が進むよう頑張っていきたい。」と挨拶を行いました。
続いてご来賓の皆様からご祝辞を頂戴した。初めに石巻市の齋藤正美市長からは「能登半島地震へ最大限の支援をして行きたい。石巻市と温州市友好都市締結40周年の今年両市で記念行事を行うこととしている。現在石巻市には40か国1,500人以上の外国人が住んでいる。駐新潟総領事館総領事に表敬訪問をして頂いた。石巻で温かくおもてなしをして行きたい。」と挨拶があった。
石巻市国際交流協会三浦会長代行からは「ご招待に感謝申し上げます。中国ではこの春節で90億人が移動することニュースで見て驚いています。今後とも石巻地域での国際交流の推進にご協力をお願いします。」と挨拶がありました。
次に石巻専修大学水野国際交流センター長から「13年前から温州大学と友好協定を結んでいる。今年3月には温州大学へ1名が留学生として行くこととなった。」と挨拶がありました。
ご来賓の最後に宮城県日中友好協会金井副会長からご祝辞を頂いた。金井副会長からは「県日中へのご協力に感謝申し上げます。石巻地区日中友好協会の活動は他の協会の範となっている。今後ともよろしくお願いいたします。」と挨拶がありました。
中国駐新潟総領事館崔磊為総領事からのビデオメッセージを流しました。スクリーンがなく映りはいまいちで字幕が映らなかったこともあり、石巻市で中国語の通訳をしている畢さんに通訳をお願いしました。
門脇副理事長の音頭で乾杯を行い懇談・交流に入ったところで、矢本二胡の会主宰の石垣好春さんによる二胡の演奏を披露して頂いた。自己紹介も兼ねながら15分にわたり中国や日本の歌を演奏して頂いた。
懇談の中では、石巻名画座の本庄さんから中国映画「初恋のきた道」上映のお知らせとお願いが披露された。お楽しみビンゴゲーム大会で盛り上げた後、この日参加された中国人の方々や中国に関係されている方々から自己紹介をして頂いた。この中には東日本大震災の時、女川町の佐藤水産に努めていた方がおり当時の状況についてお話があった。現在は女川町のメインストリートで「杜華」という中国料理店を行っているとのことです。女川に行った際は是非お立ち寄りください。
加賀副理事長の閉会の挨拶で2024年「春節祝賀会」を締めくくった。
初めてとなる「仙台春節祭」2024が中華人民共和国駐新潟総領事館主催で1月15日仙台市東京エレクトロンホール宮城で行われた。主催者を代表してあいさつに立った駐新潟総領事館崔総領事は「今年は中華人民共和国建国75周年、魯迅先生仙台留学120年の年と同時に石巻市と温州市友好都市締結40周年の年」と述べた。
山東省青島市文化芸術団による演技に入り、民族楽器の演奏や川劇変面・京劇など披露された。次々と展開されるステージにあっという間に時間が経過しました。見る機会のない中国の民族楽器や舞踊、京劇など素晴らしいステージでした。
崔総領事は今年が初めてで来年以降も行うようなので、是非多くの方に鑑賞して頂きたいと思いました。石巻地区日中友好協会にも案内が来て仙台開催ということで、参加してきました。
〈木村記〉
2024年春節祝賀会を2024年2月10日(土)正午から石巻グランドホテルで行います。多くの市民の参加をお待ちしています。
春節祝賀会では東松島市「矢本二胡の会」主宰の石垣さんによる演奏もあります。詳しくは、春節祝賀会のページをご覧ください。
機関紙「黄河」48号(2024年1月1日付け)を発行しました。この1年間3年ぶり開催した「春節祝賀会」や第9回となる中国語講座の開講そして総会を無事開催することが出来ました。明年は石巻地区日中友好協会設立40年と石巻市・温州市友好都市締結40周年の年でもあり、地域における日中友好のための民間レベルでの活動をしていきたいと考えています。会員以外の方で購読を希望される方は、事務局までご連絡ください。
日中平和友好条約締結45周年・2023年度定期総会を6月24日「大もりや」において会員や来賓24名が参加し開きました。
冒頭あいさつに立った白井会長は「コロナ禍で途絶えた市民同士の交流を復活させ、発展させていく年にしていきたい」と述べた。
来賓として石巻市復興政策部岡部長、石巻市国際交流協会三浦会長代行、石巻専修大学理工学部水野教授(石巻専修大学国際交流センター長)、宮城県日中友好協会佐々木会長からそれぞれご祝辞を頂きました。中国駐新潟総領事館からのメッセージを紹介し総会に入りました。
総会は議長に木村裕一さんを選出し、事業報告と事業計画については木村理事長が報告提案。会計報告と予算案を秋月理事が行い、会計監査報告は高瀬監事が行い質疑に入った。質疑では原案通り承認された。
記念講演では白井会長から「中国駐在11年~中国ぶらり旅」と題し講演を受けた。報告では中国駐在11年の間にほぼ中国全土を見て歩いたことが理解できました。また、中国各地の様々な行事に合わせて歩いたことも報告されました。参加した方も中国を訪問したいという気がおきたのではないかと感じられました。
交流会では参加者の皆さんからそれぞれ中国に関わる話も含めて自己紹介をして頂きました。この中で新しく会員となった須田さんからハーモニカ演奏をして頂きました。石巻・温州友好都市35周年の際、市民訪中団の一員として参加し、その時も温州市でハーモニカ演奏を行ったそうです。
明年は石巻地区日中友好協会結成と石巻市・温州市友好都市締結が40周年を迎えます。多くの皆さんと友好・交流を深めていく年にしたいものです。
2023年6月11日(日)に開催された、第7回いしのまき復興マラソンに友好都市中国温州市のマラソン協会から4名の選手団が参加されました。夕刻には石巻市主催の交流会が催され、石巻地区日中友好協会から白井省三会長が参加し乾杯の音頭を執らせて頂きました。
その挨拶の中で、来年の石巻・温州友好都市締結40周年、今年の日中平和友好条約締結45周年を、中国の言葉にある『民を以って官を促す』を思い起こし、市民の交流と協力を発展させ迎える年にしようと呼びかけ乾杯しました。
2016年11月17日に締結した議定書に基づき、石巻市・温州市友好都市締結35周年記念事業の一環として、両市間の友好協力を発展させる目的で9月26日から30日まで亀山紘市長を団長とする総勢19名で石巻市温州友好訪問団の一員として訪問してきました。その訪問に参加しての感想を報告します。
石巻地区日中友好協会会長 白井 省三 記
【所感】
中国には2015年10月以来4年ぶりの訪問。浙江省の省都・杭州市も温州市も今なお広域で高層住宅、商業ビル建設風景が随所で見られ、大連など中国東北部が停滞していると聞くのに、この地域の成長は持続している様子。この地域を見ても中国が都市化と共に労働市場から消費市場に変貌していく姿が見える。温州市長会見でも友好都市締結35年間に温州市の面積は町村合併で10倍に、GDPは200倍に、財政収入は300倍に成長したと威勢の良い冒頭挨拶。石巻市は町村合併で面積は増えたものの大震災の影響も受けて人口減少は今なお続き、震災復興予算が切れた先の見通しは暗くこの明暗が際立つ。温州市長は交流は友情を発展、協力は経済を発展させる、産業協力、文化・芸術協力・スポーツ・青少年交流で石巻市との交流・協力を発展させたいと語り石巻市に絶好の機会が与えられた。この機会を是非とも活かして欲しい。
私は中国・大連、北京で11年間駐在勤務したとは言え温州市は初めての訪問。石巻市・温州市友好都市締結35年の歴史は詳しくは知らない。今回の訪問はその知らなかったことの多くのことを現地で目にし耳にして学ばさせて頂いた。温州市には、亀山市長は4回訪問、石巻・温州友好協会監事の鈴木正敏氏は友好都市となった当初から温州市を頻繁に訪問して尽力された、正に井戸を掘った人。温州市から多くの水産加工研修生を迎えた大興水産元工場長の和田佳一氏ほか歴代の多くの方々のご努力が、この35年間の温州市との友好の歴史に詰まっていることを肌身で感じることが出来た。
私は1949年の中国建国の年に生まれ、中国経済が大飛躍する21世紀幕開けの2000年12月から2012年3月まで中国・大連、北京に駐在して中国の多くの方々にお世話になった。このご縁とご恩に感謝する想いを抱きつつ、これからも両国の民間交流に微力ながらも務めていきたい。改めてそう決意する今回の訪問だった。
【第1日目 9月26日】
石巻駅前を定刻の午前6時に仙台空港に向け出発。しかし仙台空港で仙台⇒成田ANA小型機の機体点検作業が手間取り45分遅れて成田に到着。この影響も受けANA成田⇒杭州は30分遅れて離陸。しかし、これを挽回し杭州空港には定刻の12時50分到着。杭州の空はスモッグで覆われ青空が見えない。もうすぐ10月というのにまだ蒸し暑い。空港から直接、観光名所の西湖と周辺の呉山城隍閣を視察した後、ホテル(浙江国際大飯店)で一服し浙江省人民對外友好協会主催の夕食会に招かれ最高のお料理と本場の紹興酒で陳艶勤専職副会長ほかの熱烈歓迎を受けた。浙江省の仲立ちで石巻・温州友好都市35年を迎えられたことに改めて感謝。
【第2日目 9月27日】
ホテルを定刻7時15分に出発し杭州東駅に向かう。高速鉄道8時29分発杭州東⇒温州南で温州へ。高速鉄道とは言え支線なので最高200キロ位のスピードか?。温州南駅で温州マラソン・バトミントン協会の皆さんの出迎えを受け、同協会主催の昼食会場の欄立方大酒店に向かった。昼食会とは言え本場の美味しい紹興酒も振る舞われて熱烈歓迎を受けた。マラソン・バトミントンなど市民交流の賜物と感謝。
昼食後にホテル(シャングリラホテル)で一服して、石巻市からも出展した浙江(温州)輸入消費品博覧会を見学。その後に楊府山公園で35周年記念に開催される石巻市写真展開幕式に立ち合い見学。
夜は宿泊のシャングリラホテルで開催された温州・石巻友好都市締結35周年歓迎晩餐会に出席。会場には地元の小学生が奏でる二胡など華やか賑やかな中国楽器の演奏で迎えられた。温州市は人大常委会・葛益平主任、石巻市は亀山紘市長から35周年記念の挨拶があり、その後に多種多様の演出と美味しい温州料理に赤ワインなどが振る舞われ熱烈歓迎を受けた。私のテーブルには孔子の74代目子孫と自任する孔子釧さんが着席した。孔子の故郷の山東省曲阜に旅行して孔子の子孫だという人に何人か会ったが、ここ温州でもかと流石に驚いた。明日9月28日は孔子の生誕2570年のお祝い会が催されそこで挨拶されると聞いた。ネットで調べ確かに明日は孔子の誕生日とある。
晩餐会では石巻市・温州市友好都市締結35周年を築いてきた両市の関係者の層の深さと広さを感じることが出来た。
【第3日目 9月28日】
ホテルを定刻の9時にバスで出発して温州市から北に1時間の永嘉県に向かった。到着した楠渓江で竹で作られた筏船に5人づつ乗船して川下り。足元は水かさがある。鵜飼の訓練風景も見学して永嘉県政府の昼食会に招かれ歓待を受けた。川下りした河川は今年の台風・豪雨で氾濫し30人余の犠牲者が発生した場所。川の両岸の竹林、雑木はなぎ倒されたまま。上流にはダムなどの豪雨対策の施設もないと聞いた。
昼食後、温州大学に立ち寄り、髪を材料にした刺繍芸術、温州の歴史を知る温州民族博物館などを視察。温州市政府庁舎、図書館、オペラハウスなどをバスから視察してホテルに戻った。
午後5時30分からはホテル内で温州市、姚高員市長と亀山紘市長の会談があり殷副市長ほかも同席。姚高員市長からは両市の友好都市35年を分析してこの成果を高く評価され、今後の石巻市との幅広い交流と協力の具体的政策が示された。昨日視察した輸入消費品博覧会の来年の開催時には石巻産のコメなどの物産品を展示、試食できる可能性も出てきた。その熱い会談の後、温州市長主催の歓迎レセプションに招かれ短い時間だったが大歓待を受けた。
午後8時30分からはホテル近くの河川・瓯江の遊覧船に乗船して夜景を楽しんだ。両岸の高層建築物のLED照明も美しいが、対岸の山に映し出すプロジェクションマッピング・レーザー、それに音楽を加えた演出、スケールの大きさに感動した。先日石巻を訪問された温州市政府鄭煥東副秘書長、金素文化観光局市場開拓処処長も乗船して訪問団を歓迎してくれた。
【第4日目 9月29日】
ホテルを定刻7時に出発して温州空港へ。温州空港⇒上海浦東空港で上海に向かい黄浦江に浮かぶ船上で昼食。昼食後、高さ632メートルの上海タワー展望台から上海外灘の景観を見学。その後、外灘から宿泊ホテル(新錦江大酒店)に向かう途上で中国寺院の上海玉佛禅寺にも立ち寄り道中の安全を祈願した。ホテルで小休憩した後、豫園商店街を見学して上海中華料理店「緑波廊」での夕食会。訪問団最後の晩餐となった。
夕食会後には上海商城劇院で雑技を鑑賞。仕掛け道具は大きくないが飛びぬけた高度の技、素晴らしい演技には感動。
今回の旅行には荷物になるがパソコンを携帯した。現在の中国のホテルの通信環境を知ることとホテルでの暇つぶし目的だ。杭州、温州、上海の3カ所のホテルに宿泊して、wi-fiの接続方法はそれぞれ異なったが結果は難なく接続できた。テレビ受信は杭州、温州のホテルはNHKなど日本の放送の受信は出来ない。上海のホテルのみNHKが受信出来た。ただ、受信が出来たNHKニュースも昨晩は国慶節に関連して習近平体制を懸念する場面で映像が中断、今朝は香港問題のニュース場面で数回映像が中断した。中国当局の検閲で映像が中断する不具合は今も変わっていない。
【第5日目 9月30日】
定刻7時40分にホテルを出発しバスで上海浦東空港に向かう。上海浦東空港ではタラップは定刻10時20分に離れたが離陸待ちで渋滞し15分遅れのANAで成田空港に向け離陸。成田には早く到着したが手荷物受取に手間取り入国手続き後は予定通りの時間。その後国内便乗り場に移り成田⇒仙台便で午後4時成田を離陸。飛行機は行きと同じ74人乗り小型機だが行きはプロペラ機だったが、帰りはジェット機でトラブルもなく安堵。機内誌の表紙とその裏ページに東松島市「おのくん」グッズの機内販売が掲載されていた。航空会社「IBEX」とのコラボと紹介されている。仙台には定刻より早く到着し、バスで石巻に向かった。石巻には午後6時40分に無事全員元気に着いた。
石巻到着寸前の帰路で参加者全員の一言挨拶があり、今回の石巻市温州友好訪問団の成果を具体的に実らせるためにも今回の温州友好訪問団メンバーが改めて集合したい、この活動を継続して応援したいとの話もあり賛意を示したところ。
何はともあれ、天気にも恵まれ、訪問団の全員が元気に石巻に帰ってきたことに感謝。謝謝。
【参考】
石巻市の総面積 555K㎡
温州市の総面積 11,784K㎡ (石巻市の21倍)
石巻市の総人口 14万人
温州市の総人口 925万人(石巻市の66倍)